梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

グローバリズム

ウォルマートの労働組合

旧聞に属するが、今年の夏にウォルマートが中国に出店している支店での労働組合設立を認める方針を打ち出し、かなりの注目を集めた。 http://www.nikkei.co.jp/china/news/20060805c2m0501505.html http://jp.chinabroadcast.cn/151/2006/10/13/1@75915.htm

関連

Greg Mankiw's Blog 'Tierney on Wal-Mart and Sweatshops' We will be discussing the sweatshop debate later in the semester in ec 10 マンキュー先生、ひつこいです。ひつこいのは私もですが。

「血汗工廠」の労働者を保護せよ。

New economist 'China to crack down on sweatshops' より China is planning to adopt a new law that seeks to crack down on sweatshops and protect workers’ rights by giving labor unions real power for the first time since it introduced market …

メモ

スティグリッツ:経済学とグローバリゼーションについてのQ&A http://economistsview.typepad.com/economistsview/2006/10/joseph_stiglitz.htmlインドの児童労働について。 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2006/10/banning_child_l.h…

ボイコット・経済制裁・ハーシュマン(下)

前回のエントリid:kaikaji:20060805の続きです。 さて、ボイコットと言うと一般的には市民団体やNGOが行うというイメージがあるが、時にはそれが国家レベルで行われる場合もある。一時の反日デモのときに叫ばれた「日貨排斥」(ほとんど現実的な効果はなかっ…

ボイコット・経済制裁・ハーシュマン(上)

先日児童労働問題に取り組んでいるNGOの方からコメントをいただいた(id:kaikaji:20060528#c1153979501以下)。 繰り返して書いてきたように、僕自身はいわゆるスエットショップと呼ばれる途上国における低賃金労働の問題を考える際には、グローバル経済と途…

マンキュー先生を笑わせた記事

先生、まだスエットショップにこだわっておられます。とりあえずメモ。 http://gregmankiw.blogspot.com/2006/07/something-to-make-nicholas-kristof.html

Jeffrey G. Williamson, Globalization And the Poor Periphery Before 1950(続)

前日のエントリid:kaikaji:20060708の続きです。 また、グローバリゼーションの深化はまたそれぞれの国内における所得配分の状況にも影響を与えた。しかし、その方向性はその国がおかれた状況によってやはり非対称なものであった。グローバリゼーションによ…

Jeffrey G. Williamson, Globalization And the Poor Periphery Before 1950

Globalization and the Poor Periphery before 1950 (Ohlin Lectures)作者: Jeffrey G. Williamson出版社/メーカー: The MIT Press発売日: 2006/04/07メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (3件) を見る 「グローバリゼーションは、世界の富の格差を…

開発・NGO・民族問題

id:dojinさんからトラックバックをもらって初めて知ったのだが例の「血汗工廠」関連の記事が稲葉振一郎さんの朝日夕刊のコラム「ブログ解読」で取り上げられたようだ。記事の背景になった議論についてはdojinさんのエントリで紹介されているのでそちらをご覧…

ニコラス・クリストフ、ナミビアの「血汗工廠」を語る

'In Praise of the Maligned Sweatshop' http://select.nytimes.com/2006/06/06/opinion/06kristof.html記事は有料のようですが、以下の一節に目を通しておけばそれで十分かと。 Well-meaning American university students regularly campaign against swea…

バーダン教授のグローバリゼーション論

グローバリゼーションに関するプラナブ・バーダン教授の論説について紹介していただいた小僧さんのコメントが埋もれてしまったので、改めて紹介。日本語の前文相当 http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/0607/global.html 英文の全文 htt…

マンキュー先生、スティグリッツのアメリカ農業政策批判を支持

スティッグリッツがIMFにおいて行った講演の一部がマンキューブログ(略して「マンブロ」)で紹介されている。以下、引用部分のみ和訳。http://gregmankiw.blogspot.com/2006/05/im-with-joe.html アメリカの農業補助金は世界の農産物価格を引き下げ、し…

再び「血汗工廠」を論ず

なんかバークレーのキャンパスで例の裸のパフォーマンスを目にしてからスウェットショップ(血汗工廠)問題のことが気になって仕方がないのだが、まんまと彼(女)らの策略にはまってますでしょうか。

ボノ、先進国の農産物保護政策を批判する

現在アフリカを訪れているU2のボノが、現地の綿花農家を訪問し対話を試みるとともに、アメリカやEUの農産物保護政策を批判し、これらの先進国はアフリカなど途上国の農産物に対してもっと市場を解放するべきだという発言を行っているらしい。以下、ロイター…

1820―1950年のグローバリゼーションと経済格差

20年後のグローバリゼーションと経済格差についてのSF的考察が巷間を賑わせているようですが、このたび数量経済史の泰斗ウィリアムソンが、200年前からのグローバリゼーションの歴史とその世界経済に与えた影響について考察したコンパクトだが中身の濃そうな…

血と汗と

今日の『星島日報』に例のバークレーでの反スエットショップ運動の続報が載っていたのだが、それで'sweat shop'のことを中国語で「血汗工廠」と書くことを恥ずかしいことにはじめて知った。 早速ググってみたところおびただしい数の記事が(ただし日本語のも…

正義はハダカにあり

それは、1週間ほど前の雨の日のキャンパスでのことだった。これまでこのブログで天気の話をしたことはなかったけど、今年の北カリフォルニアはなんでも気象観測史上始まって以来の天候の悪さで、特に4月に入ってから先々週くらいまでは毎日のように雨が降り…

アメリカの経済学者と移民問題

先日のエントリにトラックバックを送ってくださったhicksianさんのブログで紹介されていたが、グレゴリー・マンキューなど著名な経済学者も移民問題についてエントリを書いているようなので、とりあえずリンクしておきます。Greg Mankiw's Blog http://gregm…

クルーグマン、移民問題を語る。

日本ではあまり話題になっていないようだが、このところアメリカ議会では米移民法を厳格化動きがあり、それに反対するマイノリティが各地でデモを繰り広げるなど、かなり大きな社会問題になっている。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060327-00000529-…

グローバリゼーションと不平等・貧困−最近出版された英語の本のリスト(ただし網羅的ではない)−

というわけで昨日のエントリで予告したようにこちらで目に付いた関連本をとりあえず並べてみます。

Equity And Development

今日、経済学部主催のセミナーで世銀エコノミストのFrancois Bourguignon氏の話を聴く機会があった。 Bourguignon氏は、昨年出た世銀の年度報告書、World Development Report 2006:Equity And Development ISBN:0821362496まとめたメンバーの一人であり、こ…

Joseph E. Stiglitz=Andrew Charlton, 'Fair Trade for All: How Trade Can Promote Development' ISBN:0199290903

収穫された豆から緑の双葉が伸びている「いかにも地球に優しそうな」表紙(前日のエントリ参照)。最初書店でこの本を見かけたとき、スティグリッツと「フェア・トレード」という意外な組み合わせに興味を引かれた反面、「生産者と直接結びついた取引をして…

ジャグディシュ・バグワティ『グローバリゼーションを擁護する』ISBN:4532351405

保護者面談会に出席のため福岡に日帰りで向かう新幹線の中で読む。 反グローバリズムの思想に対して真っ向から思想戦を挑むというよりは、「せめてこの程度の事実認識の誤りくらいは正しておいてください」といった感じで、むしろその「勉強不足」をつくとい…