梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

追記 

気がついたらグローバリズム関係のエントリが多くなってきたので、独立してカテゴリを設けることにしました。

バーダン教授のグローバリゼーション論

グローバリゼーションに関するプラナブ・バーダン教授の論説について紹介していただいた小僧さんのコメントが埋もれてしまったので、改めて紹介。日本語の前文相当 http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/0607/global.html 英文の全文 htt…

マンキュー先生、スティグリッツのアメリカ農業政策批判を支持

スティッグリッツがIMFにおいて行った講演の一部がマンキューブログ(略して「マンブロ」)で紹介されている。以下、引用部分のみ和訳。http://gregmankiw.blogspot.com/2006/05/im-with-joe.html アメリカの農業補助金は世界の農産物価格を引き下げ、し…

香港紙の付録の文革特集

アメリカの新聞の日曜版はやたらと分厚いだけでなく芸能・スポーツネタなどに特化した週刊誌みたいなものがいろいろと着いてくるが、昨日(5月28日)付けの香港紙『星島日報』日曜版の付録は、「中国文革40周年祭(上)」と題した文革特集号だった(写真)。…

再び「血汗工廠」を論ず

なんかバークレーのキャンパスで例の裸のパフォーマンスを目にしてからスウェットショップ(血汗工廠)問題のことが気になって仕方がないのだが、まんまと彼(女)らの策略にはまってますでしょうか。

やっぱり地球温暖化は問題だ

アル・ゴアの著作をもとにした地球温暖化の深刻さを訴える映画 'An Inconvenient Truth' への右派のネガティヴ・キャンペーンと、それに対するクルーグマンの反論。 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2006/05/paul_krugman_a_.html http://…

中美気候変化論壇

昨日・今日とカリフォルニア大バークレー校と北京大などが主催した地球温暖化を中心とする環境問題についてのフォーラムに参加してきた。なぜこういうものに顔を出したかというとプログラムを見てもらえばわかるように中国の問題がメインだったのと社会・経…

ボノ、先進国の農産物保護政策を批判する

現在アフリカを訪れているU2のボノが、現地の綿花農家を訪問し対話を試みるとともに、アメリカやEUの農産物保護政策を批判し、これらの先進国はアフリカなど途上国の農産物に対してもっと市場を解放するべきだという発言を行っているらしい。以下、ロイター…

バーナンキVSグリーンスパン

あまり誰も取り上げていないようなのでとりあえずメモだけ。 http://neweconomist.blogs.com/new_economist/2006/05/bernanke_vs_gre.html 要するにFRBは国内の高まるインフレ期待をコントロールできておらんのじゃないか、という批判がちらほら出てきている…

1820―1950年のグローバリゼーションと経済格差

20年後のグローバリゼーションと経済格差についてのSF的考察が巷間を賑わせているようですが、このたび数量経済史の泰斗ウィリアムソンが、200年前からのグローバリゼーションの歴史とその世界経済に与えた影響について考察したコンパクトだが中身の濃そうな…

中国の「インフレ懸念」と金融引き締め

コメント欄で余計なことを書いたけども、bewaadさんの5月16日のエントリ及びそこで紹介されている読売新聞の記事における見解は基本的に妥当だと思う。『財経』のこの記事(中国語)などをみても、中国国内では確かにこのところ経済過熱を懸念する声が強くな…

「陳さん」外遊に対するアメリカのメディアの反応

さて、何回も書いているように僕はニューヨーク・タイムズをいつも愛読している。米紙では批判的なものも含めて中国関係の記事が圧倒的に充実しているためだ。最近では司教任命をめぐるバチカンと北京政府の角逐について関係者への豊富なインタヴューに基づ…

西南戦争後のインフレをめぐる福澤・松方論争と「原罪」

前回のエントリの続き。 このほか、以前からここで取り上げてきたネタに関連するものとしては、西南戦争後の不換紙幣多発によるインフレをいかに収束させ、兌換紙幣制度を確立させるか、という点に関する福澤諭吉と松方正義の間の政策論争についての記述も興…

張之洞の通貨改革とその現代的意義

竹森俊平『世界デフレは三度来る』ISBN:4062820064 各経済学ブログでも絶賛されているこの本、期待にたがわずわざわざ高い送料を払って注文した甲斐があった、というくらいすばらしい読書体験をさせて頂いたわけですが。 本格的な書評は韓リフ先生におまかせ…

平野 聡『清帝国とチベット問題』ISBN:4815804877

bk1書評。

『ココシリ』

公式サイト; http://www.sonypictures.jp/movies/mountainpatrol/index.html チベットを舞台にした映画はこれまでにも何本も作られているが、欧米人によって作られた作品にはある共通点がある。それはいずれも良くも悪くも「ヒューマニズム」を基調にしてい…

ラビア・カーディル女史インタヴュー

気になっていた『諸君』5月号の水谷尚子氏によるラビア・カーディールさんのインタヴュー記事のコピーを実家から送ってもらう。非常に重たく、色々なことを考えさせる記事である。

中国国内のイデオロギー対立を読む

書生くんのブログより。 http://d.hatena.ne.jp/shosei-kun/20060501/1146514151 大変面白いです。特に図3はなかなかの力作だと思います。 ただ、この図だとなぜ「胡さん」の一派と「江さん」の一派がそんなに仲が悪い(ということに一応なっている)のかが…