スティッグリッツがIMFにおいて行った講演の一部がマンキューブログ(略して「マンブロ」)で紹介されている。以下、引用部分のみ和訳。
http://gregmankiw.blogspot.com/2006/05/im-with-joe.html
アメリカの農業補助金は世界の農産物価格を引き下げ、したがって中国の農産物価格も引き下げている。アメリカは、こういった金持ちの大農場経営者に恩恵を与えることによって、意図していないにせよ結果として、世界の貧しい人々を苦しめているのである。
また、アメリカの農業補助金は中国の政策当局者もジレンマに陥れることになる。自国の農民に補助金を与えようとすると、教育・保健衛生・あるいはその他の優先順位の高い経済発展プロジェクトのための資金を流用しなければならないからだ。このジレンマのため、中国は為替レートを現在のやや低すぎる水準のまま維持しようとするかもしれない。もしIMFが公平な機関であろうとするならば、アメリカの農業政策と中国の為替レート政策の、一体どちらを批判すべきだろうか?
ちなみにマンキュー先生の見解は「ジョーの主張には大筋では納得できないのだが、このくだりは正しい」そうな。