梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

追記

ここで出てくるShillerという人はイエール大の教授でbehavioral economicsの中心的な研究者らしい。関心のある方は注目。 http://www.econ.yale.edu/~shiller/ http://www.econ.yale.edu/~shiller/behmacro/

アカロフ先生講演メモ・その4

人民元談義に気をとられて間が開いてしまいすみません。 5.自然失業率仮説 さて、今回は講演ののキモともいうべき自然失業率仮説に関する記述である。自然失業率にに関するアカロフ氏の問題意識は、hicksianさんのところで「公平賃金仮説」をめぐる議論の…

追記2

「円高シンドローム」の正しい理解のために。 http://bewaad.com/20051127.html#p01 http://econ.cocolog-nifty.com/irregular_economist/2005/11/post_9b72.html#c5165670 ぜひご覧ください。

追記

こうして改めて考えてみると、「リフレ派vs.構造改革派」という当初の見立てはやはりあまり適当ではなかったかもしれない。「構造改革派」はこれでいいとしても、「リフレ派」というよりは「均衡成長派」「中国版旧田中派」といったところが適当か。いずれに…

「日本病」の克服と内需拡大政策について

昨日のエントリに関して、bewaadさんから大変参考になるツッコミをいただいた。論点を乱暴に一言でまとめてしまうと、僕が「中国においても構造改革路線とリフレ政策や財政出動を重視する路線は対立するのではないか」と述べたのに対して、bewaadさんの考え…

「日本病」と中国版「リフレ派vs.構造改革派」?

今日はサンクスギビングデイ、だそうだ。しかしキリスト教徒ではないこちとらとしては、いったい何に感謝したものやらちっとも実感がわかない。それどころかそのへんのレストランや商店が軒並みしまって単に迷惑なだけである。と思ったら近くの中華料理屋だ…

アカロフ先生講演メモ・その3

3.M-M理論 M-M(Modigliani= Miller)理論はもともとミクロの企業の投資に関する意思決定を扱った理論であるが、金融変数の変化が投資水準にどのような影響を与えるか、というマクロ経済学における重要な問題にミクロ的な基礎を与えるものとしてみることも…

言い訳

さて ここ数日は胡耀邦生誕90年記念のイベントにはじまりブッシュ訪中まで、真性中国ヲチャーなら血が騒ぐネタ満載の日々、だったはずなのですが、アカロフの講演をまとめるのと稲葉さんのところの動きid:shinichiroinabaを追いかけるのに気をとられて、ナマ…

追記

bewaadさんがアカロフ氏による恒常所得仮説批判と「相対所得仮説」との類似について興味深い指摘をされていますので、ぜひご参照を。

アカロフ先生講演メモ・その2

少しづつしか進みませんが、とりあえず。2.恒常所得仮説について。 経済学を専門にしていない人にも読んでいただきたいので、一応簡単に説明しておくと、恒常所得仮説とは、ある経済主体のある期における消費水準は、その人(家計)が生涯において得られる…

アカロフ先生講演メモ・その1

先日の「追記」に書いたように、イエール大学のウェブサイトに講演当日配布されたものと同じペーパーが掲載されていたようで、たぶん僕よりも正確に読んでくれる人が出てきていろいろツッコミを入れてくれるだろうから、「知的遺産」というような大層なもの…

ケインズ経済学の逆襲!

先日、UCBの経済学部主催のセミナーで、コーディネータであるアカロフ先生が御大自ら行ったレクチャーを聞く機会があった。「ケインズ経済学の逆襲!」というのは僕が勝手にそう呼んでいるだけで、'the Missing Motivation in Macroeconomics'というのが講演…

シュワちゃん、中国を行く

http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2005/11/16/MNG9HFP5C81.DTL&hw=governor+takes+execs+on+selling+spree+to+china&sn=001&sc=1000 http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2005/11/16/MNG9HFP5CA1.DTL&hw=Governor+takes+exec…

メモ

http://www.opennetinitiative.net/studies/china/・関連:id:kaikaji:20050321、id:kaikaji:20050422

休日のすごしかた

土曜日には、久しぶりにサンフランシスコまで足を伸ばして、こちらに来てから出た本で気になっていたものを新書を中心に調達してきた。とにかくアメリカに関する本をあまりに読んでいないことに気がついたので、取っ掛かりとして古矢旬先生の本で勉強しよう…

関連

メモ。 http://transact.seesaa.net/article/7507777.html http://transact.seesaa.net/article/7660641.html http://transact.seesaa.net/article/7859563.html

イソテリジェンス・デザイソ

火曜日の夜から水曜にかけて、アメリカのローカル発のニュースでいくつか興味深い動きがあった。まずカリフォルニアの住民投票選挙では、シュワルツネッガーが提出した公立学校教師のテニュア取得の制限などを含む保守的な行革案が全て否決された(写真―それ…

馬英九は男前にあらず

http://blog.goo.ne.jp/mujinatw/e/6092fa0d3445fcc8fd60f5b50c8ad47aより。 日本のメディアでは、馬英九が「ハンサムだから」という理由で、人気があって、力もあると見ている人が意外に多い。それは外省人と日本人の「ハンサム」の基準が似ていて、日本人…

やはり、団結したほうがいいかも・・

id:yukihonda:20051106より。 新しい人への敬意を欠いた社会の将来は閉ざされているだろう。 http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/25c6dba88c3405d11cf05a1cc43a10cdより。 ところが、江沢民時代になって「教育の産業化」が打ち出されました。中国人学生の学…

「愛国青年」における三つの層について

さて、先日bewaadさんが取り上げていた竹中平蔵ブレーンによる「革命的フリーター論」を、コメント欄でのすなふきんさんの指摘でいまさらながら目を通してみた。 ここには、小泉総理と若い層が「真ん中」の層をサンドイッチにして「文化大革命」をしかけてい…

芸術の秋

UCBのPacific Film Archiveによる1920−30年代の日本映画特集。 http://www.bampfa.berkeley.edu/pfa_programs/taishosc/index.html さあ、何本観られるだろうか?

 添谷芳秀『日本の「ミドルパワー」外交』ISBN:4480062351

こちらに来てから論文を中心に勤めて英文を読むようにしているので、全体的な読書量はめっきり落ちているのだが、たまには経済関係以外のものも読んでみようと、出発前にあまり深く考えずに持ってきていたこの本を手に取ったら、たまたま今考えていることと…