梶ピエールのブログ

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追記

世界ウイグル会議の日本語版ページでこの件に関する中国当局の姿勢を非難する声明が公開されている。ふるまいさんのブログや英文ブログでも引用されていた英テレグラフ紙などの報道を踏まえた内容になっている。
http://www.uyghurcongress.org/jp/news.asp?ItemID=1205446453

ロンドンのテレグラフ紙が昨日3月10日つたえたところによると、中華人民共和国の指導者たちがそのニュースを報道するかで分裂していることを示唆し、中国の公式報道機関は一日前に発表されていたテロの主張を後退させているようである。
明らかにこの航空機事件は公式の新華社英語版報道に表れた、しかし中国語版にはない、そして中国共産党の代弁者である人民日報にもない。もともとの英語の報道はのちに新華社ウェブサイトから削除された。

国家が管理する中国のメディアの報道では1月27日に中華人民共和国の公安機関が東トルキスタンの首都ウルムチでのテロ急襲において2人を殺害し15人を拘束した、と示された。
その報道では殺害されたのは2月5日に事件を計画していた東トルキスタンテロリストグループの一員であると述べられていた、2月5日とは中国の抑圧に平和的に抗議していたウイグル人中国当局に残酷に抑圧されたグルジャ大虐殺の日である。
しかし、3月9日新疆ウイグル自治区共産党中央委員会書記の王楽泉はそのテロ急襲に言及し、「明白に、そのギャングはオリンピックを標的にした奇襲攻撃を計画していた。」と言った。
その主張を支えるどんなより細かな証拠も発表されていない。

王楽泉は最近の香港のフェニックステレビ(鳳凰衛視)でテレビ放映されたインタビューで、何度も平和的なウイグル人の人権活動をテロリズムと関連させる言説を発し、ラビア・カーディルさんがテロリストと共謀したと告発した。
2005年にも王楽泉はラビアさんの中国の監獄からの解放の後に「テロリスト」活動に従事したと告発した。
しかしながら王楽泉はこれらの主張のどんな立証も発表していない、それはラビア・カーディルさんの信用とウイグル人権活動を全体的に貶めることを意図しているように見えるのである。