さて、今日び「正義」を語るといえばなんといってもこの本ですが。
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
- 作者: マイケル・サンデル,Michael J. Sandel,鬼澤忍
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/05/22
- メディア: 単行本
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サンデル教授の講義ではカバーされていない「グローバルな正義」について、真っ向から取り組んだのがこの本。
貧困の放置は罪なのか――グローバルな正義とコスモポリタニズム
- 作者: 伊藤恭彦
- 出版社/メーカー: 人文書院
- 発売日: 2010/05/01
- メディア: 単行本
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第一原理: 全ての人が貧困死から解放される状態に至るまで地球上の富を再分割すべきである。
第二原理: 貧困死が除去されたとしても、残る格差が暴力的な力を発揮するならば、その暴力的作用がなくなる地点まで地球上の富を再分割すべきである。
第三原理: 暴力が除去されても残る格差は、格差構造の底辺にいる人々の潜在的可能性が高まるように作用しなくてはならない。
という明らかにロールズの格差原理を意識した三つの原理を「グローバルな正義」のあり方として提示しているとのことだが、さあ、どのようなロジックによる導出されるのか。時間に余裕ができて読み終わったらまた取り上げます。
こういうテーマについては、まずは、ピーター・シンガーの議論を押さえてから、という気もするけれど。
- 作者: ピーターシンガー,Peter Singer,山内友三郎,樫則章
- 出版社/メーカー: 昭和堂
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本
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