梶ピエールのブログ

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世界(銀行)を動かすエコノミスト・林毅夫氏とは何者か

 このたび世銀のチーフ・エコノミストに就任が決まった北京大学中国経済研究センターの林毅夫教授について、にわかに世界の注目が高まっているようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080121-00000022-rcdc-cn

林氏は1952年台湾生まれ。中国本土に改革開放政策が導入された後、欧米の経済学に通じた識者として活躍した。専門分野は発展経済学、農業経済学、制度経済学。現在までの主な経歴は以下の通り。

1971年、台湾大農業工程学部を中退後、78年に台湾政治大管理研究所修士号取得。82年に北京大経済学部政治経済学科修士号取得、86年にシカゴ大経済学部博士号取得、87年にイェール大経済発展センターで博士号取得とそうそうたる学歴の持ち主。

その後は1987〜90年に国務院農村発展研究センター発展研究所の副所長、90〜93年に同センター農村部副部長、94年より現職就任と、台湾出身ながら中国本土で経済学の権威として活躍している。

http://www.marginalrevolution.com/marginalrevolution/2008/01/justin-lin.html

He has been named the new chief economist at the World Bank. Wikipedia claims he left his wife and family behind in Taiwan to defect to mainland China. He even swam across some ocean to do so. It seems to be true.

 自分で言うのも何ですが、「カリフォルニア日記。」のときに書いた以下の文章が、林先生の人となりを(偏見も交えながら、ある程度)よく伝えているかと思われますので、よろしければご参照下さい。

http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20051214

また、まじめに彼の業績について知りたい方は、こちらの本をどうぞ。

中国を動かす経済学者たち―改革開放の水先案内人

中国を動かす経済学者たち―改革開放の水先案内人