梶ピエールのブログ

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 7月11日(月)発売の、『週刊東洋経済』7月16日号のコラム「中国動態」に、「過剰債務に苦しむ中国に「ユーロ圏のわな」の懸念」という記事を寄稿しました。ユーロ圏の経済的な不安定さの背景に、「単一の金融政策、各国ごとの財政政策」という、単一通貨ユーロを使うことから生じるマクロ政策上の矛盾があることが広く指摘されてきました。中国でも、近年地方債の発行が急速に増えましたが、各地域の経済状況が異なる中で同一の金融政策を採用せざるを得ないため、ユーロ圏と同じ問題が生じつつあるのではないかという指摘があります。例えば所得水準の低い貴州が断トツで高い債務残高(対GDP比率)を示し「中国のギリシャ」ではないかなどと言われています。今回はこの問題に焦点を当てて過去の経緯も踏まえ解説してみました。