梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

お仕事のお知らせ

 インターネットメディアのSYNODOSに、「なぜ各政党は対中政策について思考停止に陥るのか――日中の「立憲主義」の現状をめぐって」という記事を寄稿しました。今回初めて投票権を持つ高校生を対象に、参議院選挙の争点を中国問題の専門家の観点から解説してほしい、というリクエストだったのですが、対中政策はほとんど今回の選挙の争点になっていません。むしろ、現政権を含め各政党にとって、「中国にどう向き合うか」という課題はできれば表立って語りたくない裏テーマになっているような印象さえあります。そうなってしまう背景として、近年の日中の「リベラリズム」「立憲主義」をめぐる思想的なねじれのようなものがあるのではないか、という私のかねてからの主張に沿ってまとめてみました。高校性が投票する際に参考になるかどうかはわかりませんが・・

 なお、自民党草案と中華人民共和国の比較・対比については、中国法の専門家である鈴木賢さんの以下の文章(北海道大学公開講座の内容を文字起こしたもの)もぜひご覧ください。

鈴木賢「自民党草案の反立憲主義的性格について ―中国憲法との比較の視点から」ACADEMIA JURIS BOOKLET 2015 No.35「なぜ憲法改正なのか?」