梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

追記

 というわけで、このまま「商人道ブーム」というものがもし起きたなら(たぶん起きないだろうが)、↓この名作もぜひ復刊して欲しい(幸い古本は比較的容易に手に入る)

黄金の日日 (新潮文庫)

黄金の日日 (新潮文庫)

 しかし、↑このハイライトシーンを見るにつけ、大河ドラマの方の『黄金の日日』は「商人道ドラマ」であると同時に、それに負けないくらい(石川五右衛門杉谷善住坊に代表される)「アナーキスト道」のドラマであったことがよくわかる(だから当時の小学生が見ても面白かったのだ!)。まだ「ネオリベ」などという言葉が影も形もない頃だ。もっとも、「商人道」はもともとアナーキズムと相性がよいものなのかもしれない。その「相性の良さ」が近代以降に特有のものなのか、それともそうでないのか、といったことについては、ひとまず城山三郎の小説を手に入れてから、おいおいと考えたい。