- 作者: 園田茂人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/05/27
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
同じ著書による中国人研究者へのインタヴューより構成。上のエントリとのからみでは以下のくだりなどが重要かと(5-6ページ、李春玲氏の発言より)。
80年代、官僚には莫大な政治的権力は与えられていたものの、その収入は決して高くありませんでした。当時台頭しつつあった個体戸(従業員が7名以下の零細企業経営者)や私営企業家(従業員が8名以上の企業経営者)も、財力はあったものの、社会的な評価は高いものとはいえなかった。これが「地位の非一貫性」という現象で、日本では戦後経済成長の時期に見られたのですよね。
ところが中国では、90年代後半から、「地位の一貫性」の傾向が顕著になってきた。清華大学の孫立平さんが「中国社会の断裂」ということを指摘していていますが、私たちの調査結果も、孫さんの議論と似たものとなっています。