梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

参考

http://www.j.u-tokyo.ac.jp/~shiokawa/ongoing/books/wada.htm

(革命主義と現実主義のつながりを指摘するのが「逆説的」に聞こえるのは)「革命主義とは非現実的なものであり、改良路線の方が現実的だ」という発想が一般にあるからである。確かに、長期的にみて目標をどの程度実現するかという観点からはそのようにいえるかもしれないが、大衆運動高揚局面における現実の政治的力関係からいうなら、むしろ革命主義の方が政治的に有力――つまり、現実主義的――であり、中道改良路線は非現実的になるという傾向があるように思う。というのも、大衆運動高揚期においては感情的要因が優越するため、中道路線は弱々しいものとなり、革命主義の方が多くの人を捉えるという事情があるからである。