岸政彦さん、小川さやかさん、瀧澤弘和さん、山下範久さん、稲葉振一郎さんという異なる専門、フィールドの方々と「所有」をめぐって議論を重ねた成果が中公選書の1冊として刊行されました。目次は以下の通りです。
まえがき 梶谷懐
第1章 所有と規範 岸政彦
―戦後沖縄の社会変動と所有権の再編第2章 手放すことで自己を打ち立てる 小川さやか
―タンザニアのインフォーマル経済における所有・贈与・人格第3章 コンヴェンション(慣習)としての所有制度 梶谷懐
―中国社会を題材にして第4章 経済理論における所有概念の変遷 瀧澤弘和
―財産権論・制度設計から制度変化へ第5章 資本主義にとっての有限性と所有の問題 山下範久
第6章 アンドロイドは水耕農場の夢を見るか? 稲葉振一郎
あとがき 岸政彦
なお、私の担当部分、特に中国の土地制度について論じた個所は、先日の ゲンロンカフェでのイベント、梶谷懐×與那覇潤×辻田真佐憲「日本と世界は『中国化』したのか──制度、資本、権威主義」で話した内容とかなり重なりますので、もしご関心があればシラスでの動画の方もご覧いただければと思います。
ちなみに、この日のイベントのレポートも下記の通り公開されています。こちらもよろしければご一読ください。