朝日新聞の吉岡桂子記者が、北京に駐在中に精力的に行った改革派知識人のインタヴューを一冊にまとめたものです。
インタヴューイーの共通点は、現代中国の中で先鋭化しつつある左派と右派の対立 (http://asahi2nd.blogspot.jp/2013/03/gendai05_9.htmlを参照のこと) でいうなら、程度の差はあれ「右派(リベラル派)」に位置する人々だということです。吉岡記者の得意分野を反映して経済学者や経済官僚へのインタヴューが多くなっていますが、中には「憲政」の重要性を説くリベラル派の法学者や環境や人権問題の活動家など、日本では「左派」に分類されるような人々も多く含まれています。
この「改革派」というカテゴリーにまとめられた多様なラインナップの中に、中国社会を読み解く上での重要な一つの側面(もう一つの重要な側面は「草の根左派」だと個人的には思っています)が現れているのではないでしょうか。
- 作者: 吉岡桂子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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