梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

「日本病」の克服と内需拡大政策について

  昨日のエントリに関して、bewaadさんから大変参考になるツッコミをいただいた。論点を乱暴に一言でまとめてしまうと、僕が「中国においても構造改革路線とリフレ政策や財政出動を重視する路線は対立するのではないか」と述べたのに対して、bewaadさんの考えでは「中国ではその二つは矛盾しないはずだよ」ということになる。さて、この意見の違いはどこから来ているのだろうか。僕の最初のエントリが説明不足だったことに起因している部分もあると思うので、まずもう少し丁寧に「日本病」「円高シンドローム」「人民元改革」などをめぐる議論を整理してみたい。

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追記

 こうして改めて考えてみると、「リフレ派vs.構造改革派」という当初の見立てはやはりあまり適当ではなかったかもしれない。「構造改革派」はこれでいいとしても、「リフレ派」というよりは「均衡成長派」「中国版旧田中派」といったところが適当か。いずれにしてもこの辺の論点整理はもう少し腰を据えてやらないとな。「利上げと内需拡大の関係」については、こちらも大変参考になります。