先週の木曜日から久しぶりに深センを訪れ、この土日には以下のカンファレンスに参加してきました。上の写真は会場となった深センにある北京大学(ややこしいですが)のビジネススクールの建物です。全館ガラス張りで、いかにも金がかかっていそうですが、それもそのはずでHSBCがスポンサーになっており、ビジネススクールにもHSBCの名前がついています。
The 2016 China Conference of the Chinese Economists Society
このChinese Economists Societyは中国経済研究では世界で最も影響力が大きい学会だといっていいと思いますが、その年次大会はいわば「世界中に散らばっているアングロ・チャイニーズ(=英語を自由に操る華人)の経済学者が一堂に会する場」のようになっています。参加したのは今年が初めてですが、会場のどこに行ってもほとんど中国人しかいないのに、ほとんど中国語が聞こえてこず、みんな英語でしゃべり続けている光景はなかなか感慨深いものがありました。日本でも経済学の業界では英語がスタンダードになっているとはいえ、ここまでアングロサクソン流が血肉化している人達(アングロ・ジャパニーズ?)はそうそういないんじゃないかと思います。いや、それが悪いとは全く思いませんが。
少し前に出た以下の本でも指摘されていましたが、こうしたグローバルに影響力を発揮するアングロ・チャイニーズの存在をどうとらえるのかが、今後の東アジアの動向を考えるうえでも一つのカギになりそうな気がします。その意味では、参加費を払えば誰でも参加できるオープンな学会ですし、もう少し日本からの参加者が増えてもいいように思いました。
中国は東アジアをどう変えるか ? 21世紀の新地域システム (中公新書 2172)
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