梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

中国思想における「絶対悪」と米中対立

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 四連休の間、少し思うところがあって、4年前に講談社学術文庫に収録されたフランソワ・ジュリアンの『道徳を基礎づける』について、同書の訳者で、中国思想史の専門家である中島隆博と批評家の東浩紀が語り合ったゲンロンカフェのイベント映像(「カントと孟子が語り合うーー『道徳を基礎づける』講談社学術文庫版刊行記念トークイベント」)を視聴した(公開時には見逃していた)。
 そして、その内容は現在のいわゆる「中国問題」を考える上でも示唆に富んでいると思ったので、そこで語られたことをベースに自分なりの考えをまとめてみたい。

bookclub.kodansha.co.jp

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いただきもの

www.unp.or.jp

 このところ精力的に毛沢東時代に関する研究書を発表されている中兼和津次先生よりご恵投いただきました。第一線の中国経済研究者により、人民公社、重化学工業優先、三線建設など、当時の制度・政策の効果に関する、重厚な論文集です。

いただきもの

 ジャーナリストの野嶋剛さんより、『蒋介石を救った帝国軍人 台湾軍事顧問団・白団の真相』(ちくま文庫)をご恵投いただきました。詳細については下記の野嶋さんのブログ記事をご参照ください。

nojimatsuyoshi.com

 なお、この著作は2014年に刊行された『ラスト・バタリオン:蒋介石と日本軍人たち』の文庫版です。旧版については過去に『外交』誌でレビューを書いていますので、よろしければご参照ください。

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/90003911.pdf

いただきもの

nikkeibook.nikkeibp.co.jp

 著者の湯さんよりご恵投いただきました。湯さんは中国の自動車産業研究の第一人者ですが、EV推進を通じた脱産業政策の実態にも詳しく、下記の連続ウェビナーでも9月にご登壇いただく予定です。こちらのほうもよろしくお願いいたします。

green-new-deal.jimdofree.com

お仕事のお知らせ

www.msz.co.jp

 ブランコ・ミラノヴィッチの話題作、Capitalism, Aloneの邦訳がみすず書房から出版されました。まもなく書店に並ぶことと思います。なぜか私が解説を書いていますが、目先の米中対立にとらわれず、中国の台頭を許したグローバル資本主義が抱える問題点について全体像を描くために、大いに参考になる本だと思います。

解説の文章がウェブで公開されているようです(6月16日)。
下記のURLからどうぞ。

https://www.msz.co.jp/fileadmin/res/book/pdf/09003_commentary.pdf