- 作者: 原田泰,片岡剛士,吉松崇
- 出版社/メーカー: 中央経済社
- 発売日: 2016/12/28
- メディア: 単行本
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いろいろな誤解にさらされている「アベノミクス」を標準的な経済理論と客観的なデータを持ちいて検証する、待望の書だと思います。
- 作者: 岡本隆司
- 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会
- 発売日: 2017/01/06
- メディア: 単行本
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毎年驚異的なペースで著作を発表している岡本さんですが、本書は本来の専門である近代中国外交史研究の集大成といえる大著です。ちょっと目次をめくってみただけでも、「互市」「藩属」といった近隣諸国との関係や、チベット・新疆などの「藩部」の扱いが近代以降どのように変化してきたか資料に基づき丹念に整理されていて、現代の中国が抱えている外交・安全保障上の問題を考える上でも大きな示唆を与えてくれそうです。じっくりと時間をかけて拝読したいと思います。
目次(出版社ウェブサイトより)
緒 論
第?部 危機の時代へ
第1章 清朝の対外秩序とその変遷 —— 會典の考察を中心に
はじめに
1 『康煕會典』
2 『雍正會典』
3 乾隆以降の転換
4 『一統志』 と會典
5 清末・民国へ第2章 明治日本の登場 —— 日清修好条規から 「琉球処分」 へ
はじめに
1 日清修好条規
2 台湾事件
3 台湾出兵と日清交渉
4 台湾出兵の波及
5 「琉球処分」
6 むすび第3章 新疆問題とその影響 —— 「海防」 論と 「屬國」 と 「保護」
はじめに —— 1870年代の新疆と海防論・塞防論
1 海防論とは何か
2 イギリスの調停と郭嵩菇の交渉
3 琉球・朝鮮へ
むすび —— 1880年代以降の 「保護」第?部 属国と保護のあいだ —— 「越南問題」
第4章 ヴェトナムをめぐる清仏交渉とその変容 —— 1880年代初頭を中心に
はじめに
1 曾紀澤の交渉
2 北京交渉
3 天津交渉
4 ブーレの解任
5 ブーレからトリクーへ
6 曾紀澤の再交渉
おわりに第5章 清仏戦争への道 —— 李・フルニエ協定の成立と和平の挫折
1 前 提
2 交渉の端緒
3 天津交渉
4 結 末第6章 清仏戦争の終結 —— 天津条約の締結過程
1 清仏戦争と和平の前提
2 条約交渉の開始
3 対立と妥協 —— 「往來」 問題
4 問題の再燃と条約の締結
まとめと展望第?部 自主から独立へ —— 「朝鮮問題」
第7章 「朝鮮中立化構想」 と属国自主
はじめに
1 「朝鮮中立化構想」 への道
2 「朝鮮政略意見案」 の成立
3 「意見案」 の位置
4 「意見案」 の運命
5 「朝鮮中立化構想」 の挫折
おわりに第8章 自主と国際法 —— 『清韓論』 の研究
はじめに
1 『清韓論』 への道
2 『清韓論』 の版本
3 『清韓論』 の評価
おわりに第9章 属国と儀礼 —— 『使韓紀略』 の研究
はじめに
1 『使韓紀略』
2 弔使と朝鮮
3 弔使と西洋
むすびにかえて第10章 韓国の独立と清朝 —— 「自主」 と 「藩屬」
はじめに
1 甲午改革から俄館播遷へ
2 大韓帝国の成立と清朝
3 清韓の条約締結
4 1900年の転換第?部 「領土主権」 の成立と 「藩部」 の運命
第11章 「領土」 概念の形成
はじめに
1 「藩屬」 と 「屬地」
2 「属地」 概念と曾紀澤
3 「屬地」 の定着
4 「領土」 概念の起源
5 「領土」 の確立
おわりに第12章 「主権」 の生成 —— チベットをめぐる中英交渉と 「宗主権」 概念
はじめに
1 露中宣言とシムラ会議
2 「宗主権」 と 「主権」
3 「主権」 の起源
むすびにかえて —— 「主権」 と 「領土」第13章 「主権」 と 「宗主権」 —— モンゴルの 「独立」 をめぐって
はじめに
1 露蒙協定 —— 「自立」 か 「自治」 か
2 露中宣言交渉 —— 「宗主権」 か 「主権」 か
3 キャフタ会議
むすびにかえて —— 「外蒙撤治」結 論