梶ピエールのブログ

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イギリス資本主義論とアジア工業化

 id:odanakanaokiさんのブログで予告編が連載されていた「名著再訪・20世紀日本の経済学編」は今から本格連載が楽しみな企画だ。予告編でこれだけためになるのだから、実際活字になったものを読むとさぞかしためになることだろう。

 その中の1冊、川北稔『工業化の歴史的前提』。
http://d.hatena.ne.jp/odanakanaoki/20060125#1138109380

 西洋史学界の泰斗でウォーラステインの紹介者としても知られる川北氏が、従属論=世界システム論の成果を取り入れてそれまでの主流パラダイムであった大塚史学=比較経済史学派とは異なる「経済成長、帝国、ジェントルマン」をキーワードとしたイギリス資本主義像を描き出し、結果的に後の「ジェントルマン資本主義」論を先取りしていた、という指摘は非常に興味深かった。

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