梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

いただきもの

tsugeshobo.com

 版元よりご恵投いただきました。民主化運動の背景となった歴史的な背景から、個々の運動の局面で現れてきた香港社会の矛盾、北京政府の横暴、そして運動自体がもつ問題点の指摘まで、民主化運動がもつ多面性を描き切った、現代の香港問題に関心にある者なら必読の書といえるでしょう。

『理大囲城』と「公平な観察者」について

genron.co.jp

 先日刊行された『ゲンロン12』の東浩紀氏(以下敬称略)の論考「訂正可能性の哲学」を読んだ。これで、ゲンロン10から3号分の彼の長編評論を、比較的短期間のうちに読んだことになる。もちろん扱っているテーマは異なるのだが、そこに一貫する姿勢として、「中途半端な立場」からの社会へのコミットメントをどう倫理的に肯定するか、という課題が繊細な言葉で語られているように感じた。

 僕はこれまでにも東の主な著作は読んでいたし、自分の書いたものにもしばしば引用はしてきたのだが、熱心な読者かというと必ずしもそうではなかった。『観光客の哲学』も出た時に読んでそれなりに面白い、と感じたものの、特に自分の仕事に結びつけて深く読み込むということはせず、そのままになっていた。

 それが、ここしばらく、強い関心を持って読むようになったのは、やはり、中国研究を取り巻く状況がこの2,3年の間にそれまでとは大きく変わってしまったことと大きく関係している。

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いただきもの

www.utp.or.jp

 著者の倉田徹さんよりご恵投いただきました。香港政治研究の第一人者による、香港情勢に関する包括的かつ重厚な考察です。

str.toyokeizai.net

  監訳者の山下範久さんよりご恵投いただきました。
 資本主義を「安価な自然」からの収奪の体系とみなし、環境破壊と労働搾取の深刻化に警鐘を鳴らす問題提起の書です。

お仕事のお知らせ

 『日本経済新聞』9月27日付の「中国テック、進化続くか」というオピニオン記事に、私のインタビューも掲載されています。有料記事ですが、ご関心のある方はお読みください。

www.nikkei.com

いただきもの

www.shogakukan.co.jp

東京工業大学附属科学技術高等学校で行った授業をもとに大幅加筆したという池上彰さんの「世界の見方」シリーズ、中国の改訂版です。後半ではデジタル大国化に関する監視テクノロジーなど、『幸福な監視国家・中国』と重なるような話題も多数盛り込まれています。

いただきもの

www.shinchosha.co.jp

版元よりご恵投いただきました。リー・クアンユー李登輝ブトロス・ガリアンジェイ・ワイダオルハン・パムクら世界の政治家や知識人にインタビューし、それぞれの国が抱えた近代の葛藤と日本への特別な思いに迫った1冊です。

www.shobunsha.co.jp

著者の綿野さんにご恵投いただきました。前著の『「差別はいけない」とみんないうけれど。』に引き続き、進化心理学認知科学の知見を用いながら現在の「対立と混乱の図式」を読み解いた待望の1冊です。

kaikaji.hatenablog.com