梶ピエールのブログ

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 『ニューズウィーク日本版』のウェブ連載「中国の『監視社会化』を考える」、第2回目が公開されています。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/12/post-11450.php

 こういった、「よくわからないシステム」によって行動が評価されて、それが何らかの形で自分に利害を及ぼすようになる。つまり、再帰的な行動評価のシステムがブラックボックスになっていると、人々はいわゆる「自発的な服従」といわれるような行動をとるようになってきます。つまり、それによって恩恵を得られるので、みんなおとなしく従う、という状況が生じてくるわけです。

 中国社会と言うと、一時期のイメージとしては非常にアグレッシブで、カオスのようなエネルギーにあふれている、決まりがあってもみんな守らないで自分勝手な解釈で行動する、そういう民間のエネルギーにあふれている社会だ、というのが一般的なイメージだったと思いますが、実はこのところ大都市に限って言うと、「行儀がよくて予測可能な社会」になりつつあるように思います。