梶ピエールのブログ

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いただきもの

 


 中公新書の今月のラインナップからなんと2冊もいただきました。岡本さんの驚異的な執筆スペースには本当に頭が下がります・・というようなことをこれまでに何度書いたかわかりませんが、今回は「あとがき」にこれまでになく率直に中国との向き合い方について書かれていること、「天下」「華と夷」といった伝統中国を理解するために必須の思想的概念についても詳しく頁が割かれている点が目を引きます。
 もう一人の著者、高木久史さんは日本中世貨幣史の新進気鋭の研究者にして私の大学時代の演劇部(神大自由劇場)の後輩でもあります。日本史を「貨幣」の観点から論じた一般向けの著作はこれまでにもありましたが、それらは近世(江戸時代)以降から説き起こしているものがほとんどだと思います。その点、著者の専門である古代・中世の記述が充実している本書は貴重な一冊だと思います。


戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗

 出版社からご恵投いただきました。ベストセラー『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』の続編です。中国(中華民国)との交渉にもかなりのページが割かれていますし、おさらいのつもりで夏休みに勉強したいと思います。