神戸大学の同僚でもある谷川真一さんより、岩波『思想』の2016年1月号、文革特集号(「過ぎ去らぬ文化大革命――50年後の省察」)をお送りいただきました。谷川さんも論文を寄稿されています。
以下のラインナップを一読して頂ければお分かりと思いますが、かなりインパクトのある著者とタイトルが並んでいます。これは恐らく日本における文革評価において一つの画期をなすような特集号になるのではないでしょうか。現代中国に関心のある人ならば、一冊持っていても損はないと思います。
思想の言葉 楊海英 (2)
文化大革命のトラウマ ロデリック・マックファーカー (6)
歴史以前としての文化大革命 国分良成 (14)
中国文化大革命の歴史的意味を問う 加々美光行 (28)
60年代西側諸国にとっての文化大革命
――日・仏・米それぞれの意味づけ―― 福岡愛子 (53)
内モンゴルの中国文化大革命研究の現代史的意義 楊海英 (72)
内モンゴル文化大革命における「えぐり出して粛清する(〓粛)」運動
――原因,過程,及び影響―― 啓 之 (91)
「殺劫」
――チベットの文化大革命における一連の事件を手がかりにして―― ツェリン・オーセル(唯色) (110)
社会暴力の動因と大虐殺の実相
――譚合成『血の神話』における湖南省道県のケースから―― 劉燕子 (134)
政治的アイデンティティとしての「造反派」 谷川真一 (152)