いただきもの

日中関係史 (PHP新書)

　戦後70年にあたって何かと話題になる両国間の関係を、あえて古代から近代にいたるまでの経済と政治外交の相互交渉に焦点を当てて振り返ってみようという試み。何か具体的な処方箋が提示されているわけではありませんが、現代の日中関係を論じる上での必須の「教養」をコンパクトにまとめたものとして、これまでの岡本さんの著作になじみのない人にとってもお勧めです。あと朝貢システム論とか「中国化する日本」にさりげなく喧嘩を売っているところも小気味よい。あとがきにわざわざ名前を挙げて頂いて恐縮です。