梶ピエールのブログ

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お仕事のお知らせ

 本日(1月21日)発売の、『週刊東洋経済』1月26日号のコラム「中国動態」に、新年早々中国内外で大きな論議を巻き起こした『南方週末』の論説書き換え事件について、「憲政」と「民主(化)」の間の微妙な関係に注目すべきだ、という観点からまとめた記事を寄稿しています。
 なお、「憲政」と「民主(化)」との関係をどう考えるのか、という点については、昨年末に朝日出版社第二編集部のブログで書いた、以下の記事を参照して頂ければと思います。基本的に今回の事件も、ここで論じた枠組みの中で理解すべきだと考えるからです。

第1章:烏坎村と重慶のあいだ──公共性と一般意志をめぐる考察──(4)より

「民主」と「憲政」の相剋が、日中で異なる文脈の下にありながらも同時に生じているということは、中国の「民主」をめぐる問題について、中国が途上国だから、すなわち近代化が遅れているから生じているのだ、という説明では不十分なことを示している。むしろ、繰り返し述べてきたように中国社会では「民意」が、実際の政治に影響を与える力として日本以上にリアリティを持ってきたからこそ、それに「憲政」によるタガをどのようにはめるか、という議論がより切実性を持って語られているのではないだろうか。