梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

すでに出た本とかこれから出る本とか頂いた本とか

和解と協力の未来へ――1990年以降 (岩波講座 東アジア近現代通史 第10巻)

和解と協力の未来へ――1990年以降 (岩波講座 東アジア近現代通史 第10巻)

「中国・経済成長の政治経済学」を寄稿しています。内容は以前出した拙著のダイジェストのような感じです。シリーズも完結したようですが、全体的な評価としてはどんな感じなんでしょうか。

Industrial Dynamics in China and India: Firms, Clusters, and Different Growth Paths (Ide-Jetro)

Industrial Dynamics in China and India: Firms, Clusters, and Different Growth Paths (Ide-Jetro)

アジア経済研究所の共同研究の成果報告書です。インドと中国を産業と経済政策から比較したもの。高いので研究費で買って下さい。

Two Asias: The Emerging Postcrisis Divide

Two Asias: The Emerging Postcrisis Divide

  • 作者: Steven Rosefielde,Masaaki Kuboniwa,Satoshi Mizobata
  • 出版社/メーカー: World Scientific Pub Co Inc
  • 発売日: 2011/12/15
  • メディア: ハードカバー
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昨年京都大学で行われた国際シンポジウムの内容に基づく論文集。校正は終えたのでまもなく出るかと思います。しかし海外の出版社って、どうしてこうアマゾンなどに表示される「出版予定日」がどんどんずれ込んでも平気なんでしょうか。

 このほか下の本の翻訳(一部を担当)がNTT出版から近々出る予定です。

Economic Systems Analysis and Policies: Explaining Global Differences, Transitions, Developments

Economic Systems Analysis and Policies: Explaining Global Differences, Transitions, Developments


以下はいただきもの。

暇と退屈の倫理学

暇と退屈の倫理学

 朝日出版社の赤井さんよりお送りいただきました。今話題の書ですね。高度消費社会がもたらす「退屈」もしくは「渇望感」を思想的に論じたものとしては、最近では安富歩氏の『生きるための経済学 〈選択の自由〉からの脱却 (NHKブックス)』とか、より広い意味では森岡正博氏の『無痛文明論』とかいったものが思い浮かびます。それに比べ、本書は著者の姿勢がはるかに穏健というか健全というか、「中庸」を指向しようとしている点が際立っているという印象を受けました。個人的にはこれらの先行する議論との比較も含めじっくりと論じてみたい気もしているのですが、なにぶんそのための「暇」が・・

独裁者の教養 (星海社新書)

独裁者の教養 (星海社新書)

これも話題の本。以下、ご本人のツイートより。

複数から「今回の本って欲望がモロに出てて、それが逆におもろい」と言われて意外だ。世界を支配したいとか日本一成功したいとか、(実現性は措いて)食欲・性欲の次くらいに人間の基本欲求だと割と本気で思ってたのだけど…。勉強になった。世間の人はそういう欲を持たないで生きてるのか!

みんながそんな欲を持っていないというところに「世間」(「社会」ではなく)というものの本質があるんじゃないのかなあ。