梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

劉暁波氏の判決確定

毎日新聞の報道より。

【北京・浦松丈二】中国共産党一党独裁を批判する「08憲章」を起草して国家政権転覆扇動罪に問われた反体制作家、劉暁波被告(54)の控訴審判決で、北京市高級人民法院(高裁)は11日、懲役11年、政治権利はく奪2年の1審判決を支持し、控訴を棄却した。中国は2審制のため判決が確定した。

 判決を受け、米国のハンツマン駐中国大使は同日、失望を表明し、劉氏の即時釈放を求める声明を発表。欧州連合(EU)なども釈放を要求した。これに対し、中国外務省の馬朝旭報道局長は同日午後の定例会見で「中国の内政と司法の独立に対する干渉は許さない」と反発した。

 判決などによると、劉氏が08年にネット上に発表した「08憲章」で「中華連邦共和国の建設」を訴えたことや、05年以降に発表した六つの文書で共産党独裁を批判したことが罪に当たると判断された。劉氏は「憲法言論の自由は保障されている」と主張していた。

 香港紙・明報によると、故毛沢東主席の秘書だった李鋭氏ら共産党元幹部20人が1審判決後に「改革・開放のイメージを損なう」と当局を批判する書簡を公表し、国内でも波紋が広がっている。

それにしても第一審がクリスマス休み前で、今回が春節*1というのが、なんとも・・
 劉暁波氏については、なぜかこのブログによく現れてはいつも「一人ぼやき漫才」のようなコメントを残していかれる本野英一先生(中国近現代経済史の方面ではとても偉い方です)が、珍しく熱い語り口をされていたのが印象に残っているので、紹介させていただく。

でも、彼らは21世紀の孫文梁啓超だと思いますよ。彼らの動向を馬鹿にしてはいけないんじゃないでしょうか。思えば日清戦争直後から満州事変まで、日本人は、中国の時の権力者集団とばかり「友好」「友愛」を深めては、却って中国人の恨みを買っていたという歴史の教訓を忘れるべきではないと思うのですが。

 そういえば、この本でもほぼ同じことが主張されていたっけ。

反日、暴動、バブル 新聞・テレビが報じない中国 (光文社新書)

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*1:ちなみに、つい先日譚作人氏の実刑判決もあったばかり。http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010020900313