http://www.ny47th.com/fallin_attorney/archives/2006/03/22-120621.php
http://www.ny47th.com/fallin_attorney/archives/2006/03/23-000817.php
開発経済学の専門家でもなんでもない私がいきなり「ちゃんとしたレビュー」を書くことになっていますが、47thさんのこのツボを押さえたエントリの後にいったい何を書けとおっしゃるのでしょうか。
それはともかく、イースタリーの本のタイトルである'The White Man's Burden'には、一見白人中心主義と見せかけて実は痛烈な皮肉がこめられているらしい。
これはもともと19世紀の典型的帝国主義者として知られるキップリングの詩の一節であり、イースタリーはこの言葉をあえてタイトルに使うことで、「世界からの貧困の撲滅という壮大な夢」を、「先進国としての使命」として訴える人たち―ジェフリー・サックスやボノ―に対して、「あんた達は、自分じゃ気がついていないかも知れないけど、実は19世紀の帝国主義者―彼(女)らも西洋の高度な文明を未開の地に広めようという使命感に駆られていた―に負けないくらいジコチューで傲慢で、現地の人々にとってはかえって迷惑な存在なのかもしれないんだぜ」という厳しい批判を投げかけている、ということのようだ。
いやあ、イースタリー先生、飛ばしてますなあ。
というわけで、4月のUCBでの講演が今から楽しみ。ただし、「ちゃんとしたレビュー」を書くかどうかは未定。
参考:
- 作者: 大野健一
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 1996/02
- メディア: ハードカバー
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少し前の出版だが、日本の経済発展と開発援助を評価する視点からサックスのロシア・東欧経済へのPlannerとしての仕事を痛烈に批判した本。