山形浩生さんによる『経済学の歴史』日本語版におけるA.G.フランクの紹介ページ。
http://cruel.org/econthought/profiles/agfrank.html
ごもっとも、ではあるけれど、相変わらずなかなか手厳しい。まあ確かに『リオリエント』の近代東アジアの経済成長に関する記述はほとんどポメランツ(KennethPomeranz) 、ビン・ウォン(R. Bin Wong) 、濱下武志、杉原薫といった人たちが地道な実証研究を通じて主張してきたことの焼き直しなので、なにもフランクの分厚い本を読まなくてもこれらの人の研究を直接当たればそれでいいのかもしれない。特にこの分野では日本人の研究者も多いことだし。
ただ、例えばポメランツのThe Great Divergence: China, Europe, and the Making of the Modern World Economy ISBN:0691090106 などの主要な著作は広く世界的に注目されているようだけど、邦訳はまだ出ていないので、フランクの訳本でその主張をざっとフォローしておく、という程度の使い道はあるかもしれない。
