梶ピエールのブログ

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玉石混交

稲葉さんのブログのコメント欄id:shinichiroinaba:20050204で紹介されていたこの本だが、確かに中にはいい論考もあるんだろうけど、少なくとも東・東南アジア関係は正直言って「うーん、ちょっと・・」という感じ。例えば金熙徳は、日中関係や中朝関係を語る中国側の識者として最近は必ず名前が出てくる人だが、はっきり言ってこの人が今まで書いたもので僕が感心したものは一つもない。といって取りたてててヒドイことを言っているというわけでもない。なんというか「当たり障りのないことを言う天才」という感じなのだ(例えばこれなど参照)。でも日中関係の分野ではこういう人に限って偉くなるんだよな。まあ、こちらの方みたいに口を極めてののしろうとも思いませんけど(でも気持ちはわかる)。