梶ピエールのブログ

はてなダイアリー「梶ピエールの備忘録。」より移行しました。

2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

おことわり

・・と偉そうなことを書いておいて何ですが、明日よりまたしばらく家を空けたり何やかやで更新・コメント・TBへの返事は滞りがちになりそうです。ただいずれ必ずお返事はしますので、気長に構えていただければ幸いです。

べナイン・ネグレクト再考

今更ながら、韓リフ先生の『ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝』ISBN:4062132605 (以下、バーナンキ本)は僕のように日本やアメリカの経済についてきちんと体系的に勉強したことのない者にとって断片的な知識を整理するうえで非常にためになる本だ。この本…

グローバリゼーションと不平等・貧困−最近出版された英語の本のリスト(ただし網羅的ではない)−

というわけで昨日のエントリで予告したようにこちらで目に付いた関連本をとりあえず並べてみます。

Equity And Development

今日、経済学部主催のセミナーで世銀エコノミストのFrancois Bourguignon氏の話を聴く機会があった。 Bourguignon氏は、昨年出た世銀の年度報告書、World Development Report 2006:Equity And Development ISBN:0821362496まとめたメンバーの一人であり、こ…

ハーバードの図書館と日本経済関連本 

ご無沙汰です。ホテルの無線LANがあるときから突然つながらなくなり人を呼んで治してもらうのも面倒なのでそのまま放置してました、すみません。ボストンはとにかく寒くてとても外をぶらぶら歩き回る気分になれなかったので、めあてのセミナーに出席したほか…

お知らせ

明日から4,5日ボストンに行ってまいります。コメントなどへのお返事は遅れ気味になると思いますが、ご了承下さい。

『鰯雲』と「ルイス・モデル」(ネタバレあり)

昨年が生誕100年ということで成瀬巳喜男監督の特集上映会が日本国内でもあちこちで行われているようだが、UCBのPacific Cinema Archive で現在行われているものは北米、いや海外でも恐らく最大規模のものだろう。単に上映本数が多いだけでなく、小さなホール…

メモ

日本と台湾のデフレの類似性について。 http://bewaad.com/20060211.html#p01 http://bewaad.com/20060211.html#c04 http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Topics/pdf/51_05.pdf

『マオ』書評集(日本語のみ)

日本でも『マオ』の書評がいろいろ出そろってきたようなので、現在まで僕がつかんでいるものだけをまとめておきます。

矢吹先生の『マオ』評、キターーー!

http://www.21ccs.jp/china_watching/DirectorsWatching_YABUKI/Directors_watching_19.html たとえばベストセラーの上位に並ぶユン・チアン夫婦著『マオ・誰も知らなかった毛沢東』も、敢えて率直に書けば俗悪の部類だ。前著『ワイルド・スワン』は著者三代の…

グライフの新著、キタ

Institutions and the Path to the Modern Economy : Lessons from Medieval trade (Political Economy of Institutions and Decisions)作者: Avner Greif出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2006/02/06メディア: ペーパーバック購入: 1人 …

中国の所得格差とジニ係数

いつも読み応えのあるエントリが多い47thさんのブログ「ふぉーりん・あとにーの憂鬱」で、少し前に「ジニ係数から分かることと分からないこと」と題する記事が連載されていた。どのようなときに実感としての「不平等」とジニ係数の値にずれが生じるのか、と…

中国『財経』誌の日本経済特集と竹中平蔵インタヴュー

竹中氏の公式ウェブサイトでもアナウンスされているので、知っている人も多いかも知れないが、これまでにも土地投機をめぐる不正問題を追求したりSARS問題における行政の対応などを批判するなど硬派の報道姿勢で知られる中国の経済誌『財経』が1月23日号で竹…

今日の緑爺さんとケチャップ皇帝(終)

就任式の翌日である今日もいちおう新聞はチェックしたわけですが、WJSには最近の原油価格の値上がりや不動産バブルの懸念に対して今後どのような金融政策の舵がとられるか、を論じた記事が載っていましたものの、NYTには特に関連記事らしきものはありません…

ロバート・バロー、緑爺さんを語る(ついでに日銀についても少し)。

昨日チラッとだけ触れた、1月30日付WJSに掲載されたロバート・バローによる緑爺さん評。なかなか読みごたえがある内容だったのでより詳しく紹介します。

今日の「ケチャップ皇帝」と「緑の爺さん」

というわけで韓流好きなリフレ派先生のリクエストにお応えしてこのようなエントリを立ててみました。我ながら付き合いのいい俺ガイル。 しかしネットで閲覧可能な記事の紹介なら、他にもっと英語力のある適任者がいるような・・というわけでHicksianさんがさ…