梶ピエールのブログ

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クレージー・ストーン

 知る人ぞ知る、昨年中国全土で大ヒットした劇映画。一応香港版のDVDを買って観たことは観たのだが、台詞が重慶訛りでほとんど聞き取れず、また寝る前だったので字幕をしっかり追う気力もなく、ということで半分も理解できない体たらくだったので、このたびシネ・ヌーヴォなどで開催されている大阪アジアン映画祭で上映されるのを知り早速観にいったのだった。で、日本語の字幕つきで改めて観てみると・・いや、むちゃくちゃオモロイではないの。映画を観てこんなに笑ったのは久しぶり。個人的には『少林サッカー』よりずっと面白い!のだけど、ロードショーにならないのはやっぱり現代中国社会に関するマニアックな知識がないといまひとつ面白さが分からないからかなあ。
 それはともかく、この作品を観ればいかに不動産で大もうけする富裕層が今の中国社会において「悪」の象徴になっているかがよく分かる。「格差」に対する中国人の感覚の変化は、こんなところにも見出すことができるのかも知れない。