- 作者: 石塚迅
- 出版社/メーカー: 東方書店
- 発売日: 2019/10/24
- メディア: 単行本
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著者よりご恵投いただきました。中国の人権問題や「立憲主義」について考えるうえでは、必読の文献だと思います。
またしても岡本さんから新著をお送りいただいてしまいました。今回は新潮社フォーサイトのウェブサイトで連載されていた洋の「「君主号」の世界史」に関する連載がまとめられたものです。日本の君主は天皇なのか将軍なのか?といった広く関心を呼びそうなトピックも含め、洋の東西をまたぐ「世界史の流れ」をわしづかみにする際に大いに参考になりそうな新書です。
2030 中国自動車強国への戦略 世界を席巻するメガEVメーカーの誕生
著者よりご恵投いただきました。最近、中国の自動車産業についてまとまった著作がなかったのですが、成長著しいEV市場を含む最新の動向をフォローするのにこの本が頼りになりそうです。
外務省が出している外交専門誌『外交』のVol.57に、綿野恵太さんの『「差別はいけない」とみんないうけれど。』のブックレヴューを寄稿しています。
以下、その後半部分を引用します。
さて、2019年9月現在、香港で「逃亡者条例」への批判に端を発した大規模なデモ、および若者たちによる過激な抗議活動および警官隊との激しい対立が続いている。現在のところ解決の糸口は見つかっていない。筆者は、この香港をめぐる問題にも、本書が説くようなアイデンティティ・ポリティクスとシチズンシップとの矛盾が影を落としている、と考えている。
いうまでもなく、香港市民のデモや政府への抗議活動は市民の自由な活動が奪われることへの反発から行われたものだ。この意味では香港の運動は普遍性を重視するリベラリズムに立脚するものであり、言論の自由に代表される普遍的な価値にコミットする国際社会の市民もこれを支持すべきだ、ということになる。
しかし、実際に大規模なデモや、激しい抗議運動の凝集力となっているのは、明らかに香港市民による、中国本土の人びとに対するアイデンティティ・ポリティクスである。このため、過激な行動に走る若者たちの言動はしばしば本土の人びとに対して差別的なものとなり、市街のいたるところにはヘイトスピーチと表現するしかない、つまりシチズンシップとは決して相容れないような落書きがあふれることになる。
本書の指摘を踏まえるならば、リベラリズムとデモクラシーの間に存在する根本的な矛盾に、何とか折り合いをつけるような解決策を見出さない限り、現在の香港をめぐる混乱を終息させることは難しいのではないだろうか。本書は、そのような厳しい現実に向き合うための思考のツールを提供してくれる好著である。
香港デモについての体を張った(だけではなく深く本質に迫った)レポートでも話題の安田さんの新刊です。今回はとうとう中国以外への進出も果たし、まさに突撃レポートのさいはてを独走しつつある感じですね。
中国(+台湾、香港)の現代史についての定評あるテキストの第二版です。
芝園団地に住んでいます : 住民の半分が外国人になったとき何が起きるか
出版社よりご恵投いただきました。ニューチャイナタウンとして注目を集める川口市の芝園団地での生活体験を元に朝日新聞記者である著者が多文化共生を問いかける注目の一冊です。